フローリングの張り替え時期はいつ?張り替えタイミングを詳しく解説

フローリング張り替え時期

マンションのフローリング張り替え時期や耐用年数を10年~15年と推奨している専門家が多いですが、一概に年数だけが張り替えの時期になるということはありません。

リフォーム業者さんに10年程度でフローリングを張り替えを勧められた方の殆どが、全体的なフローリングの傷みや不具合が問題になっているわけではありません。

フローリングを張り替える目安は、年数ではなく状態を見て判断し、原因をしっかりと理解した上で張り替えをおすすめします。

フローリング表面の剥がれは張り替え時期なの?

フローリングには大きく分けて複合フローリング単層フローリングとの2つの種類があります。

複合フローリングと単層フローリング

複合フローリングの厚さは一般的に12ミリで、複合フローリングの殆どがベニヤ板やMDF等の基材に、紙のように薄い表面材(単板)が貼りつけられています。

また、最近の新築マンションでは、特殊な印刷技術で本物の木のようなシートフローリングを多く使っています。

単層フローリングの厚さは一般的に12ミリ~15ミリで、一般的に無垢材と言われています。すべて一層の木でできていますので表面が剥がれるということはありません。

>>無垢材について詳しい記事はこちら

複合フローリングでも、表面の単板が1ミリ~2ミリの厚い表面材で無垢材に近い床材もあります。

マンションフローリングの殆どは複合フローリング

マンションのフローリングは、超高級仕様で無い限りは、無垢材ではなく複合フローリングですので弱い部分は否めません。

複合フローリングは、紙のように薄い表面材ですので、強い衝撃にや繰り返す衝撃により傷がつき、その部分から剥離が始まるケースが多いです。

塗装がはげた金属はそこからサビが広がるのと同様で、塗装した表面材が剥がれ、素地が見えているフローリングは、湿気を吸い込み傷みが早くなってしまいます。

フローリングの表面材が所々剥がれてきたり、広範囲に剥がれてしまっているようであれば、張り替えを検討しても良いかもしれませんね。

一方、20年以上経っているマンションでも、表面に劣化が見られなければ、張り替える必要は全くありません。

目立つ場所や、生活導線上に傷がついてしまった場合は、早めの段階で専門の補修業者に依頼をして、傷口が広がらない様にしてもらうにしましょう。

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フローリングの床鳴りや浮きは張り替え時期なの?

フローリングの床鳴りや浮きは、様々な原因がありますので、まずは専門家に見てもらわなければ判断ができない事が多いです。

過去に漏水事故などで大量に水をこぼしてしまったことがある場合は、フローリングの劣化や下地の傷みが原因で、床鳴りや浮きになってしまう可能性は高いです。

剥がしてみないと正確な状態はわかりませんが、大量に水をこぼしてしまった床は、カビが繁殖して腐っていたり、留めている釘がサビてしまって床鳴りや浮きなどの原因は考えられます。

全面的に下地からの張り替えは、予算と工期が掛りますので、最低限一部分の傷んだところだけでも下地補修をして、フローリング張り替えを検討しましょう。

買ったばかりの新築マンションでも、湿度などの影響により1年程度で色々な場所で床鳴りが発生してしまうことは、珍しいことではありません。

床鳴りには様々な原因がありますので、一概に床が鳴っているとか浮いているということで、すぐに張り替えという決断はやめた方がよいです。

張り替えを検討されても良いですが、まずは湿度対策を考えることが先決です。

なぜなら、新しく張り替えたフローリングも、早期の段階で床鳴りしてしまう可能性が十分考えられるからです。

>>床鳴りの原因について詳しく解説した記事はこちら

シミや汚れは張り替え時期なの?

シミ汚れ

床としての機能に何も問題無く、見た目の問題であるシミについてですが、一度シミがついてしまったフローリングは、除去することは難しいです。

気になる場所でも小さい範囲であれば、専門の補修やさんに隠してもらうことで対処できます。

シミや汚れに至る原因がわかっている場合、例えば飼っているワンちゃんがあっちこっちで排泄しているお宅は、臭いも染みついてしまっているので、シミの大きさや箇所数により、張り替えを検討されても良いかもしれません。

長年の排泄物によって、下地まで染み込み腐敗していた事例もありますので、フローリングだけではなく下地の交換も視野に検討が必要になる場合もあります。

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他のリフォームのタイミングで張り替え

全体のリフォーム

予算があるのであれば、キッチンの交換や壁紙(クロス)の張り替えなどと合わせ、フローリング張り替えを検討されても良いかもしれません。

リフォームした後によくある話ですが、キッチン等の水回りや、壁紙の張り替えですっかり綺麗になった後、フローリングの汚さや劣化具合が目立ってしまいます。

リフォームした時に一緒にやっておけばよかった・・・と後悔する方は結構多いです。

合わせたリフォームでお得になることも

一緒にリフォームではなく、別の機会でフローリング張り替えでももちろん構いませんが、複合的に合わせたリフォームのお見積もりは値引き交渉がしやすいメリットがあります。

もちろん予算ありきですので、無理をしてリフォームすることはありません。

参考のために一緒にリフォームした場合、値引き幅がどれくらいになるのか、フローリングを含めたお見積もりをとってみても良いでしょう。

デザイン面で違和感が出てしまう場合も

デザイン面で違和感が出てしまう場合もフローリングの張り替えを検討しても良いでしょう。

例えば、キッチンや内装のドア交換などリフォームする場合は、古い床とのバランスがとても悪くなることがあります。

特に流行に敏感なキッチンは、今どきのデザインやカラーバリエーションが豊富です。単体で見れば素敵なリフォームなのに、古いフローリングの色と合っていなかったりすることもあります。

リフォームは機能的な部分の改善というのが大前提ですが、満足度の高いリフォームは、やはりトータルバランスが重要です。

はじめてのリフォームの場合は、想像がつきにくい部分も多いと思いますので、そのあたりも含めた提案をしてくれるリフォーム業者さんからアドバイスをもらうと良いでしょう!

マンションのフローリング張り替えをする前に原因を究明

フローリングを張り替える時期を検討する前に、張り替えに至る原因を究明するのが最優先です。

なぜなら、原因がわからずフローリング材選びや、業者選びを誤ってしまうと、再び早いサイクルでの張り替えになってしまうからです。

マンションのフローリングが張り替えに至る原因は、大きく分けて4つあるので、それらを詳しく解説していきますね。

  1. フローリングの材質
  2. フローリングの汚れやシミ
  3. フローリングの床鳴りや浮き
  4. フローリングのキズや表面の剥がれ

フローリング材質による劣化

フローリングしみ

フローリングの材質に原因がある場合について解説してみましょう。

劣化しやすい複合フローリング材の代表格は安価なナラ材、オーク系の床材です。(画像参照)

現在でも多く使われていますが、20年以上前は特にフローリングと言えば、安価なナラ材が一般的なマンションで多く使われていました。

安価なナラ材のフローリングは、木目の部分から劣化しやすい材質です。数年経過すると木目が何となく浮いている様な感じになり、小さなささくれから傷みが拡大して、大きく表面がはがれてしまうことがあります。

ベランダ、バルコニー側の部屋は要注意!

特にマンションではバルコニー、ベランダ側の部屋が劣化しやすい代表的な場所です。

フローリングの大敵である湿気と日差し。湿気と乾燥の繰り返しが、フローリングが一番早く劣化してしまう原因と考えていいでしょう。

新しくフローリングの張り替えを検討されている方は、木目があまりないバーチ系や木目の大きい床材など、劣化しにくい材質での選択を検討されると良いと思います。

表面が劣化しにくい木質の表面ではない、シートタイプのフローリング材を選択するのも一つの案です。

>>シートフローリングについて詳しい記事はこちら

フローリングの汚れやシミ

フローリング張り替え時期

汚れやシミがどうやっても落ちなくなってしまい、張り替えを検討する事例が多くあります。

ペットを飼っているお宅はシミによる劣化がはやい

ペットを飼っているお宅では、飲み水やおしっこなどがいつもフローリングの目地から染み込んでしまい、目地から劣化し黒いシミとなり剥がれてくるケースもあります。

汚れやシミが原因でフローリングの張り替えを検討されている多くの方は、ペットを飼っているお宅の方が割合としては多いです。

ペットを飼っていないお宅よりも、張り替えに至るまでの時間が早い傾向にあります。

張り替えを検討されている場合、フローリング材は、普通のフローリング材よりも表面が特殊なペット用フローリングを検討しても良いと思います。

表面が強い事の他に、ペット用フローリングは滑りにくいので、ワンちゃんの足腰にもやさしい一石二鳥な床材をおすすめします。

>>ペット用フローリングについてはこちら

水が関係する設置物の下はシミになっていることも

水が関係するシミの事例で多いのが、設置物の下です。

「大きな観葉植物の鉢を移動したら、丸いシミがついてしまってた・・・」

 

「ペットのトイレを移動したら四角くシミになっていた・・・」

 

「ウォーターサーバーを移動させたらその部分がシミになっていた・・・」

 

「熱帯魚の水槽を移動させたら表面が腐っていた・・・」

などなど、私が手掛けた案件で結構ありました。水のこぼれや水はね等には十分気を付け、シミが根付く前に小まめに移動することをおすすめします。

フローリングワックス

ワックスが原因で落ちない汚れになっていることも

全体的に落ちない黒ずんだ汚れが目立って張り替えの動機になった方は、殆どが明るい色合いのフローリングです。

明るい色合いの黒ずみやシミは、実はワックスが原因ということもあります。

フローリングを綺麗にしようと丁寧にワックスをかけたのになぜ・・・ワックスが原因なのでしょうか?

それは、充分なクリーニングの前にワックスで汚れを閉じ込めてしまっているのが原因です。

目に見えない程の薄い汚れを、定期的にワックスをかけることで、薄い汚れが何重もの層となり全体的に黒ずんできてしまうのです。ワックスの層の下に汚れが閉じこもっているために擦っても落ちない汚れとなってしまうのですね。

フローリングに大きな劣化が見られない場合は、張り替えではなくワックスの剥離という案も一つです。

>>ワックスによる汚れに関する記事はこちら

MEMO
ワックスを全て一度リセットすることで、張り替えにまで至らず予算を軽減できた事例もありますので、専門のクリーニング業者さんに一度相談するのも良いかもしれません。

フローリングの床鳴りや浮き

特定の箇所または、全体的に「ギシギシ!ミシミシ」と不快な音、床鳴りはフローリングを張り替える時期と考える方も多いです。

フローリングの床鳴りの原因は、材質の伸縮による床材の継ぎ目のこすれの実鳴り(さねなり)や、とめている釘のこすれによる釘鳴りなどが主な原因です。

他にも季節的な原因や、接着不良など施工方法などにも原因は多くあります。床鳴りが鳴ったり鳴らなかったりしている場合は、どのような床鳴りかを専門の業者さんに明確に伝えることが重要です。

なぜなら、床鳴りなど軋み音は、一概にフローリングが原因で無い場合もあるからです。

例えば、築年数が経っているマンションの場合、鳴っているのがフローリングでも、原因は下地の場合が多いです。

下地が問題の場合は、新しくフローリングを張り替えても、残念ながら同じ場所でまた床鳴りしてしまいます。

床鳴りの原因は必ずありますので、しっかりと原因を究明できるリフォーム業者さんに調査してもらうことがとても重要なポイントです。

>>床鳴りの原因について詳しく解説した記事はこちら

フローリングのキズや表面の剥がれ

キズや表面の剥がれの原因で一番多いのが、ダイニングテーブル、書斎や子供部屋のデスク回りです。

硬い椅子の角やキャスターで何度も反復させることで表面がキズだらけになり、はがれてしまうことが多いです。

剥がれないまでも、無数のへこみ傷で見た目が悪い場合、フローリングの張り替えを検討されていると思います。

見た目だけではなく、表面の剥がれやささくれは、小さいお子さんが足に引っ掛けてしまい、刺さってケガしてしまったという事例もあります。

この場合、他のフローリング張り替え動機だけではなく、ケガの問題を引き起こす可能性がある原因の一つですので、早急な対応が必要です。

張り替えるフローリング材選びは、表面の傷に強いタイプのフローリングが各メーカーから出ていますので、検討してみると良いと思います。

まとめ

フローリングを張り替える時期は、一概に年数が経過したからだけではないことをお分かりいただけましたでしょうか?

新しくフローリングを張り替えた後に、同じ様なことにならないためにも、張り替える原因となる事を知っておくことはとても大切なことです。

フローリングの張り替えリフォームは、値段だけではなく、悩みとなる部分に対してしっかりと相談にのってくれて、より良い提案をしてくれるリフォーム業者選びがとても重要です!

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