キッチンリフォームは、システムキッチン選びばかりに目が行き、床材選びを適当に済ませてしまう方が多いです。
実際に生活してみて「もっと、こうすれば良かった・・・」と後悔する人が多くいますので、本当にもったいないです。
折角のリフォームなので、キッチンの床材選びから張り替えを考え、掃除がしやすくおしゃれな床にしてお気に入りの空間造りを目指してもらいたいですね。
今回は、キッチンの床を張り替えるリフォームについて、床材選びから注意すべきポイントなどを詳しくまとめてみたいと思います。
キッチンの床張り替えの見積もり前に床材の種類を確認
キッチンの床張り替えでは、どの床材にしたら良いのか迷うと思いますので、まずは一般的に使われているキッチンの床材はどんなものがあるのかを確認してみましょう。
- フローリング
- クッションフロア
- フロアタイル
それでは、それぞれの床材について特徴を一つずつ解説していきますね。
フローリング
キッチンは、調理器具、食器類、調味料のビンや缶、冷蔵庫にある食材など、家の中で最も色々な物を落とし傷つきやすい場所であり、汚れやすい場所でもあります。
フローリング材は一見丈夫そうに見えますが、メーカーによってはすぐに傷がついたり、劣化しやすいものも多いです。
ですので、リビングや廊下などのフローリングも張り替えるリフォームなら、キッチン優先で汚れや傷に強い床材に決める方が良いです。
おすすめはシートフローリング
特にキッチンに最適なフローリング材は、ノンワックスタイプのシートフローリングです。
なぜなら、シートフローリングは傷やへこみに強く、汚れにも強いのでお手入れも簡単だからです。
シートフローリングの中でも、オレフィンシートを取り入れている床材にすることにより、更に傷防止や汚れ防止が実感できます。

黒ずみ汚れが落ちない原因について詳しくまとめた記事がありますので、そちらも参考にしてくださいね。
クッションフロア
キッチンの床材選びでは、クッションフロア(CF)を選択する方も比較的多いです。
なぜなら、クッションフロアは床材の中で最も安価で、ビニール素材なので耐水性に優れているからです。
クッションフロアは一反物ですので、一般的なキッチンの広さなら継ぎ目なく施工できます。
継ぎ目がなく施工できるという事は、水などを長時間こぼしたままでも、継ぎ目から床下地に浸透しないので、下地材のベニヤなど腐食を防ぐことが可能です。
しかし、へこみや傷に一番弱い床材であり、色あせなどの劣化にも一番弱いことは否めません。
冷蔵庫はもちろん、少し重いものでも跡が簡単についてしまいますし、少し引っかけただけで表面がすぐに傷んでしまいますので、耐久性に問題があります。
それから、クッションフロアのメリットとして専門家が、「クッション性があるので、足腰に負担が掛らない」と解説している専門家もいます。
しかし、クッション性を期待して選ぶのはおすすめできません。
なぜなら、クッションフロアは約2ミリ程度しかありませんので、クッション感を感じることは難しいからです。
フロアタイル
フロアタイルは、耐水性に優れたクッションフロアよりもとても丈夫な硬質塩化ビニル素材です。
クッションフロアやフローリングに比べ、耐水性や汚れ、傷に対する強度もあることから、キッチンや洗面所の水廻りに最適の床材といえます。
サンプルからお気に入りを決めるのに、悩んでしまう程デザインが豊富で、石目調から木目調まで色々な種類があります。
また、フロアタイルなら万が一傷がついても張り替えに掛るコストや、張り替えに伴うリスクは最小限で済みます。
なぜなら、フロアタイルの場合は木のフローリングと違ってサネで組み合わさる工法では無いので、一枚単位での張り替えが可能だからです。

キッチンの床を張り替える時期は?
キッチンの床を張り替える時期は、床の傷みや劣化具合によって異なります。
キッチンの床がそれなりに汚れやシミがついて傷もある状態でも、まだまだ使えるといって床の張替えを見送る方もいます。
しかし、キッチン交換のタイミングと同時に床の張り替えも検討した方が良い場合が多いです。
なぜなら、キッチンの床を張り替えずに、キッチン交換やクロス張替えだけをしてしまうと必ずと言っていい程、床も一緒に張り替えておけば良かったと後悔する人が多いからです。
最新のキッチンや真っ白なクロス張替えなどできれいになると、それなりに使えそうな床でも、まわりが新品ななると極端に古く感じてしまうことも多いです。
キッチンの床張り替えは剥がしてから張る?それとも重ね張り?
キッチンの床は、既存の床を剥がしてから新しく施工する方法と、既存の床を残したまま重ねて貼る工法があります。
フローリングからフローリング
フローリングは、キッチンとリビングや廊下からつながっている場合、統一感のためにも区切らず同じ床材を選ぶという方が多いです。
フローリングは、約12ミリの厚さがあるので、基本的には剥がして張り替えが一般的です。
キッチンがリビングや廊下と独立しているか、つながっているかによっても、剥がしてから張るか、重ね張りで張るか変わってきます。
キッチンとリビングなどがつながっていても、床見切りを入れることにより、キッチンだけの床張替えも可能です。
しかし、既存のフローリングに合わせてみようと、似たような床材で施工しても、色柄を合わせるのはとても難しいです。
仮に同じメーカーで同じ品番の床材を見つけても、色柄がピッタリ合わせることはできないと思っていいでしょう。
ですので、キッチンのフローリングから、新たにフローリングを張り替える場合は、木目調のフローリングにしない方が良いかもしれません。
床見切りを入れて、似たような色柄で木目のフローリングを張っても、いかにも「後からリフォームしました」というツギハギ感が出やすい事を知っておきましょう。
キッチンの床の状態が悪そうな場合は、重ね張りではなく剥がしてからの張り替えをおすすめします。
なぜなら、キッチンの床は水による腐食により、下地の状態を確認しなければならないことが多いからです。
フローリングからクッションフロアやフロアタイル
既存の床が、リビングや廊下と独立していて、段差の問題が無いのであれば、重ね張りが可能です。
繋がっている場合、重ね張りしてしまうと段差がついてしまうので、キッチン入口に床見切りを入れなければなりません。
リビングや廊下のフローリングを残し、キッチンの床にフロアタイルを張る場合は、床見切り材選びにも気を使わないといけません。
あまりにも大きい床見切りは、主張しすぎてしまいますので、できるだけ細いものを選んだほうが良いです。
目違い(段差)がほぼつかないのであれば、床見切りを入れない方法をとる方がいるほど、床見切りが目障りになりやすく邪魔な存在になってしまうこともあります。
マンションの防音フローリング(遮音フローリング)からの張り替え
マンション用のふかふかのフローリングは、二重床構造用のフローリングに比べて、傷がつきやすく目地からの劣化もしやすいです。
できれば、キッチンの床を遮音フローリングを剥がして、ベニヤ張りの下地でフロアタイルなどに丈夫な物にしたいと思いますが、遮音値の問題でマンション規約により変更できません。
もし既存のフローリングが、L45などの遮音フローリングの場合は、フロアタイルを上から重ね張りする方法なら遮音値を維持でき、おしゃれな空間にリフォームが可能です。
しかし、柔らかいマンション用の遮音フローリング上にフロアタイルを張るには、ある程度職人さんの経験が必要です。
なぜなら、接着剤選びが重要なことと、接着剤を塗布してから張るまでの時間(オープンタイム)を誤ってしまうと剥がれる可能性があるからです。
まとめ
今回は、キッチンの床を張り替えるための床材選びをまとめてみましたが、いかがだったでしょうか?
キッチンの床材は、これでなければダメという決まりはありませんが、どうしたら良いか迷うのであれば、以下の床材を検討してみましょう。
既存のフローリングがリビングや廊下とつながっているなら、お手入れが楽なノンワックスのオレフィンシートフローリングで統一感を優先させましょう。
そして、見切りを使用して区切る場合、もしくはキッチンが独立しているのであれば、種類豊富なフロアタイルでおしゃれな空間にするのも良いでしょう。
また、マンションのキッチンは陽の光が入らない場所が多いので色選びも重要です。
汚れが目立たないようにと、ダーク系の色を選ぶ人が多いですが、できるだけ明るめの色合いで床を張ることで、暗い印象のキッチンが明るくなりますので検討してみましょう!
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